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パソコンの動作が重くなってきたり、新しいソフトをインストールできなくなったりしたとき、まず確認したいのがストレージ容量です。でも、どこを見れば容量がわかるのか、意外と知らない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、Windowsパソコンでストレージ(HDD・SSD)の使用状況を簡単にチェックする方法を、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。標準機能だけで確認できる方法から、容量不足の対処法まで詳しくご紹介しますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
パソコンで容量を確認する前に知っておきたい基本知識
容量確認の方法を説明する前に、まずはパソコンの容量について簡単に整理しておきましょう。
ストレージ容量とメモリ容量の違い
パソコンの容量と聞くと、混同しやすいのがストレージとメモリです。ストレージは文書や写真、アプリなどのデータを保存する場所で、電源を切ってもデータが残ります。一方、メモリは作業中のデータを一時的に置く場所で、電源を切るとデータは消えてしまいます。
今回確認するのは、データを保存するストレージの容量です。WindowsパソコンではCドライブと呼ばれることが多く、ここにWindowsシステムやアプリ、個人のファイルなどが保存されています。
容量の単位
ストレージ容量は、以下の単位で表示されます。
- GB(ギガバイト):1,000MB。
- TB(テラバイト):1,000GB。
一般的な目安として、写真1枚は約3〜5MB、音楽1曲は約4〜5MB、動画1時間は約1〜2GBくらいになります。最近のパソコンは250GB〜1TBくらいのストレージを搭載していることが多いです。
Windows設定画面での容量確認方法
Windowsには標準で、ストレージ使用状況を視覚的に確認できる便利な機能があります。まずはこちらの方法から試してみましょう。
Windows 11での確認手順
Windows 11では、以下の手順で簡単に容量を確認できます。
- スタートボタンを右クリックして設定を選択。
- 左メニューから システム をクリック。
- 右側の画面を下にスクロールして ストレージ をクリック。
- 各ドライブの使用状況が色分けされたグラフで表示。
グラフをクリックすると、何にどれくらいの容量を使っているかの詳細も確認できます。アプリ、システムファイル、ユーザーファイルなど、カテゴリごとに使用量が表示されるので、どこが容量を圧迫しているかがすぐにわかります。
Windows 10での確認手順
Windows 10でも同様の機能が使えます。手順は少し違いますが、基本的な流れは同じです。
- スタートボタンをクリックして設定(歯車アイコン)を選択。
- システム をクリック。
- 左メニューから ストレージ を選択。
- ローカルディスク(C:)などのドライブをクリック。
- 使用状況の詳細が表示。
Windows 10では、一時ファイルやごみ箱の容量も確認できるので、すぐに削除できる不要なファイルがあるかチェックしてみてください。
ストレージセンサーの活用
Windows 10・11には、ストレージセンサーという自動クリーンアップ機能があります。この機能を有効にすると、一時ファイルやごみ箱の中身を定期的に自動削除してくれるので、手間をかけずに容量を節約できます。
ストレージの設定画面で ストレージセンサー のスイッチをオンにするだけで使えますので、ぜひ活用してみてください。
エクスプローラーでの容量確認方法
もう一つの基本的な確認方法として、エクスプローラーを使った方法があります。こちらも覚えておくと便利です。
ドライブのプロパティ確認
エクスプローラーからドライブの詳細情報を確認する方法をご紹介します。
- タスクバーのフォルダアイコンをクリックしてエクスプローラーを選択。
- 左側の PC または このPC をクリック。
- Cドライブ(ローカルディスク C:)を右クリック。
- プロパティ を選択。
プロパティ画面では、円グラフで使用領域と空き領域が色分けされて表示されます。数値でも正確な容量が確認できるので、詳しい情報が欲しいときに便利です。
複数ドライブがある場合の確認方法
パソコンによっては、CドライブのほかにDドライブやEドライブなど、複数のドライブが存在することがあります。それぞれのドライブで同じように右クリック→プロパティで容量を確認できます。
エクスプローラーの PC 画面では、各ドライブの使用状況がバーグラフで表示されているので、一目でどのドライブの容量が不足しているかがわかります。
タスクマネージャーでの確認方法
タスクマネージャーを使うと、現在のディスク使用率やメモリ使用量もリアルタイムで確認できます。パソコンの動作が重いときの原因調査にも役立ちます。
タスクマネージャーの開き方
タスクマネージャーを開く方法はいくつかあります。
- Ctrl + Shift + Esc キーを同時に入力。
- タスクバーを右クリックして タスクマネージャー を選択。
- Ctrl + Alt + Delete を押してタスクマネージャーを選択。
どの方法でも同じ画面が開きますので、覚えやすい方法を使ってください。
パフォーマンスタブでの確認
タスクマネージャーが開いたら、パフォーマンスタブをクリックしてください。ここでは以下の情報をリアルタイムで確認できます。
- CPU使用率。
- メモリ使用量。
- ディスク使用率。
- ネットワーク使用量。
左側のメニューでメモリやディスクをクリックすると、より詳しい情報が表示されます。ディスクの項目では、現在どれくらいの速度でデータの読み書きが行われているかも確認できます。
コマンドプロンプトでの容量確認
上級者向けの方法として、コマンドプロンプトを使った確認方法もあります。慣れると非常に便利で、詳細な情報も取得できます。
基本的なコマンド
コマンドプロンプトを管理者として実行し、以下のコマンドを入力してみてください。
- dir C: - Cドライブの内容とサイズを表示。
- fsutil volume diskfree C: - Cドライブの空き容量を詳細表示。
- wmic logicaldisk get size,freespace,caption - 全ドライブの情報を一括表示。
wmic コマンドは特に便利で、複数のドライブがある場合でも一度にすべての情報を確認できます。数値はバイト単位で表示されるので、GBに換算するには1,000,000,000で割ってください。
PowerShellでの確認方法
PowerShellを使うと、より読みやすい形式で情報を取得できます。
- Get-WmiObject -Class Win32_LogicalDisk | Select-Object DeviceID,Size,FreeSpace。
- Get-Volume。
これらのコマンドを使うと、ドライブごとの詳細な容量情報を取得できます。PowerShellの方が結果が見やすく整理されているので、コマンドに慣れている方にはおすすめです。
容量不足の対処法
容量を確認して空きが少ないことがわかったら、以下の方法で容量を増やすことができます。段階的に試してみてください。
一時ファイルの削除
最も簡単で効果的な方法は、一時ファイルの削除です。
- Windows + R キーでファイル名を指定して実行。
- %temp% と入力してOKをクリック。
- 表示されたフォルダ内のファイルをすべて選択して削除。
一時ファイルは安全に削除できるファイルなので、心配せずに削除してください。数GB〜数十GB の容量を回復できることがあります。
ディスククリーンアップの実行
Windowsには標準でディスククリーンアップという機能があります。
- エクスプローラーでCドライブを右クリック。
- プロパティ → 全般 タブの ディスククリーンアップ をクリック。
- 削除したいファイルの種類にチェック。
- OK をクリックして削除実行。
システムファイルのクリーンアップも実行すると、より多くの容量を回復できる場合があります。
不要なアプリの削除
使わなくなったアプリやソフトウェアを削除することで、大幅に容量を節約できます。
- 設定 → アプリ → インストール済みアプリ で一覧を確認。
- 使わないアプリの横にある「…」メニューから アンインストール を選択。
- 大きなサイズのアプリを優先的に削除。
アプリ一覧では、各アプリのサイズも表示されるので、容量を多く使っているアプリを見つけやすくなっています。
定期的な容量管理のコツ
容量不足を防ぐには、定期的な管理が大切です。簡単にできる管理方法をご紹介します。
自動クリーンアップの設定
前述のストレージセンサーを活用すると、手間をかけずに容量管理ができます。設定のポイントを確認してみましょう。
- ストレージセンサーを有効化。
- 実行頻度を毎月または容量不足時に設定。
- 一時ファイルとごみ箱の自動削除を有効化。
- ダウンロードフォルダの古いファイルも自動削除対象に設定。
これらの設定をしておくことで、気づかないうちに容量不足になる事態を防げます。
大容量ファイルの管理
写真や動画などの大容量ファイルは、外部ストレージやクラウドサービスを活用して管理しましょう。
- 外付けHDDやSSDへの移動。
- OneDriveやGoogleドライブなどクラウドストレージの活用。
- 写真・動画の圧縮や整理。
- 古いファイルの定期的な見直し。
特に写真や動画は、気づかないうちに大量に蓄積されていることが多いので、定期的に整理することをおすすめします。
まとめ
パソコンの容量確認は、Windows標準の機能を使って簡単に行えます。設定画面のストレージ項目やエクスプローラーのプロパティ機能を使えば、視覚的にわかりやすく現在の使用状況を把握できます。
容量不足になったときは、一時ファイルの削除やディスククリーンアップ、不要なアプリの削除などで対処できます。また、ストレージセンサーなどの自動クリーンアップ機能を活用することで、日頃の手間を減らしながら適切な容量管理ができるでしょう。定期的にチェックして、快適なパソコン環境を維持してください。