中古スマホのSIMロック解除は、手順さえ知れば自分で行えます。しかし、キャリアごとの違いや注意点が多く、不安に感じる方もいるでしょう。中古スマホでも適切な手順を踏めば、ご自身でSIMロック解除を行うことができます。
この記事では、中古スマホのSIMロック解除を自分で行うための全手順を、キャリア別に徹底解説します。記事を読み終える頃には、安心して中古スマホのSIMロック解除に取り組めるようになりますので、ぜひ最後までご覧ください。
まず知っておきたい!中古スマホのSIMロック解除の基礎知識
SIMロック解除とは、特定のキャリアでしか使えないように制限されているスマホを、どの通信会社でも使えるSIMフリー状態にする手続きのことです。
なぜSIMロックがかかっているの?
携帯電話会社は、端末代金の割引やサポート提供の代わりに、自社回線での長期利用を前提としたSIMロックをかけていました。これにより、他社への乗り換えを制限していたのです。
2021年10月以降に発売された新機種はSIMロックが原則禁止されていますが、それ以前の中古端末には多くの場合SIMロックがかかっています。
SIMロック解除のメリット
SIMロック解除を行うメリットは以下の通りです。
- 格安SIMや他キャリアへの自由な乗り換えが可能
- 海外旅行時に現地のSIMカードが利用できる
- 端末の売却時に高値で取引されやすい
- 複数の回線を用途に応じて使い分けできる
中古スマホのSIMロック解除前の確認事項
SIMロック解除手続きを始める前に、いくつか重要な確認事項があります。これらをチェックしておくことで、スムーズに手続きを進められます。
IMEI番号の確認方法
IMEI番号とは、スマホ固有の識別番号のことです。SIMロック解除には必須の情報なので、事前に必ずメモしておく必要があります。
IMEI番号の確認方法は以下の通りです。
- 電話アプリで「*#06#」と入力して発信
- 設定アプリの端末情報から確認
- SIMトレイ付近に記載されている場合もある
ネットワーク利用制限の確認
中古スマホ購入時に最も注意すべきなのが、ネットワーク利用制限の状態です。各キャリアの公式サイトでIMEI番号を入力すると、以下の状態を確認できます。
状態 | 説明 | SIMロック解除 |
---|---|---|
○(丸) | 支払い完了済み、制限なし | 可能 |
△(三角) | 分割支払い中、一時的に利用可能 | 条件付きで可能 |
×(バツ) | 利用制限中、通信不可 | 不可 |
【重要】元の契約者情報が必要になるケース
中古端末の場合、元の契約者でないとオンライン手続きができないケースがあります。購入時に以下の情報を確認しておくと安心です。
- 購入時期と契約期間
- 料金滞納の有無
- SIMロック解除済みかどうか
- 購入証明書や保証書の有無
ドコモの中古スマホのSIMロック解除方法
ドコモの中古スマホでSIMロック解除を行う方法をご紹介します。ドコモのSIMロック解除は、My docomo(オンライン)かドコモショップ(店舗)で行えます。オンライン手続きは手数料がかかりません。
オンラインでの解除手順
My docomoを使ったオンライン手続きは24時間受付で、手数料も無料なのでおすすめです。
手順は以下の通りです。
- My docomoにログイン
- 「サービス一覧」から「SIMロック解除」を選択
- IMEI番号を入力
- 注意事項を確認して「解除手続きを行う」をクリック
- 解除コードが表示されるのでメモする
店舗での解除手順
ドコモショップでの手続きには3,300円の手数料がかかりますが、スタッフのサポートを受けながら確実に解除できます。
必要な持ち物は以下の通りです。
- SIMロック解除対象のスマホ
- 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
- 購入時のレシートや保証書(あれば)
auの中古スマホのSIMロック解除方法
auの中古スマホのSIMロック解除方法をご説明します。auも基本的にはオンラインと店舗の両方で手続きが可能ですが、一部条件が異なります。
My auでのオンライン手続き
My auを使った手続きでは、購入から101日経過していることが条件となります。
手続きの流れをご紹介します。
- My auにログイン
- 「契約内容手続き」から「SIMロック解除のお手続き」を選択
- IMEI番号を入力して機種を選択
- 暗証番号(契約時に設定した4桁の数字)を入力
- 解除理由を選択して手続き完了
auショップでの手続き
auショップでは3,300円の手数料がかかりますが、中古端末でも比較的柔軟に対応してもらえます。
店舗手続きに必要なものは以下です。
- 対象のスマホ
- 本人確認書類
- 印鑑(シャチハタ不可)
- 購入証明書類(可能であれば)
auのSIMロック解除対応機種
auでは2015年5月以降に発売された機種がSIMロック解除対象となっています。古い機種をお使いの場合は、事前に対応機種一覧で確認することをおすすめします。
ソフトバンクの中古スマホのSIMロック解除方法
ソフトバンクの中古スマホのSIMロック解除について詳しく解説します。ソフトバンクは手続き方法が他社と少し異なる部分があるので、注意深く確認していきましょう。
My SoftBankでの手続き
My SoftBankを使ったオンライン手続きは、契約者本人でないと利用できない場合が多いため、中古端末では店舗手続きが一般的です。
もしアカウントが利用できる場合の手順は以下の通りです。
- My SoftBankにログイン
- 「契約・オプション管理」から「オプション」を選択
- 「SIMロック解除対象機種の手続き」をタップ
- IMEI番号を入力
- 解除手続きを実行
ソフトバンクショップでの手続き
中古端末の場合、ソフトバンクショップでの手続きが最も確実です。手数料は3,300円かかりますが、スタッフが丁寧にサポートしてくれます。
持参する必要があるものをまとめました。
- SIMロック解除するスマホ
- 本人確認書類
- 印鑑
- 手数料3,300円
UQ・ワイモバイル・楽天モバイルの中古スマホのSIMロック解除方法
ドコモ・au・ソフトバンク以外のキャリアについても、SIMロック解除方法をご紹介します。格安SIM事業者やサブブランドでも、それぞれ手続き方法が定められています。
UQモバイルの場合
UQモバイルはauのサブブランドですが、独自の手続きフローが設定されています。
手続き方法は以下の通りです。
- my UQ mobileでのオンライン手続き
- UQスポット(実店舗)での手続き
- コールセンターでの電話手続き
ワイモバイルの場合
ワイモバイルはソフトバンクグループですが、手続き窓口は別になっています。My Y!mobileまたは店舗で手続きが可能です。
楽天モバイルの場合
楽天モバイルで販売された端末については、my 楽天モバイルから無料でSIMロック解除が可能です。ただし、中古端末の場合は元の契約者情報が必要になります。
SIMロック解除時の注意点
中古スマホのSIMロック解除を行う際に、特に気をつけておきたいポイントをご紹介します。これらの注意点を把握しておくことで、トラブルを回避できます。
SIMロック解除ができない主な原因
以下のような状況では、SIMロック解除ができない場合があります。
- ネットワーク利用制限が「×」の端末
- 料金滞納がある契約の端末
- SIMロック解除対象外の古い機種
- 既に解除済みの端末
購入前にこれらの状態を必ず確認することが重要です。
解除後の動作確認
SIMロック解除が完了したら、実際に他社のSIMカードで動作確認を行いましょう。以下の項目をチェックしてください。
- 音声通話の発着信
- SMS(ショートメッセージ)の送受信
- データ通信(インターネット接続)
- テザリング機能
データバックアップの重要性
SIMロック解除や初期化の過程で、データが消えてしまう可能性があります。重要なデータは事前にバックアップを取っておくことをおすすめします。
中古スマホ購入時の選び方
これから中古スマホを購入される方向けに、SIMロック解除を前提とした賢い選び方をご紹介します。購入時点で適切な選択をすることで、後々の手続きがスムーズになります。
信頼できる販売店の選び方
中古スマホを購入する際は、販売店の信頼性を必ず確認しましょう。
以下のポイントをチェックしてください。
- ネットワーク利用制限の状態を明記している
- SIMロック状態を明確に表示している
- 動作確認済みと記載がある
- 返品・交換保証がある
- 古物商許可証の表示がある
おすすめの購入タイミング
中古スマホ市場では、新モデル発売後に前世代機種の価格が下がる傾向があります。また、キャリアの決算時期には在庫処分で良い端末が出回ることもあります。
避けるべき端末の特徴
以下のような端末は購入を避けることをおすすめします。
- ネットワーク利用制限が「×」の端末
- SIMロック解除対象外の古すぎる機種
- 外観に大きな損傷がある端末
- 価格が相場より大幅に安い端末
【重要】SIMロック解除後に行う端末側の設定(iPhone/Android)
キャリアでのSIMロック解除手続きが完了したら、最後に端末側で設定を行う必要があります。AndroidとiPhoneで手順が異なるため、それぞれ解説します。
Android端末:解除コードの入力
Androidスマホの場合、キャリアから発行された解除コードの入力が必要です。新しいSIMカードを挿入して端末を起動すると、コードの入力画面が表示されます。そこで取得した解除コードを正確に入力すれば、ロック解除が完了します。
iPhone:SIMカードの認識とアクティベーション
iPhoneの場合は、SIMロック解除後に新しいSIMカードを挿入し、Wi-Fiに接続した状態でアクティベーションを行います。特別なコード入力は不要ですが、この初期設定を完了させないとSIMカードが認識されません。場合によって端末の再起動が必要になることもあります。
よくあるトラブルと解決策
SIMロック解除手続きで問題が発生した場合の対処法をご紹介します。適切な対応を知っておくことで、慌てずに解決できます。
解除コードが表示されない場合
オンライン手続きで解除コードが表示されない場合は、以下を確認してください。
- IMEI番号の入力ミス
- 端末がSIMロック解除対象外
- ネットワーク利用制限の問題
- システムメンテナンス中
問題が解決しない場合は、各キャリアのサポートセンターに相談することをおすすめします。
手続き後に圏外になる場合
SIMロック解除後に「圏外」と表示される場合は、以下の手順を試してみてください。
- 端末の再起動
- SIMカードの抜き差し
- ネットワーク設定のリセット
- APN設定の確認・更新
キャリアサポートの活用方法
困った時は遠慮なくキャリアのサポートを利用しましょう。電話サポートやチャットサポート、店舗での相談など、複数の窓口が用意されています。
まとめ
中古スマホのSIMロック解除は、適切な手順を踏めばご自身でも確実に行うことができます。キャリア別の手続き方法を理解し、事前にIMEI番号やネットワーク利用制限の確認を行うことが成功の鍵となります。
購入時には信頼できる販売店を選び、SIMロック解除の可否を必ず確認しておきましょう。手続き完了後は動作確認を忘れずに行い、問題があれば各キャリアのサポートを積極的に活用してくださいね。これで安心して中古スマホを他社回線で利用できるようになります。