スマホ買い替え時にやることリスト<br>データ移行から旧端末の処分まで完全ガイド

新しくスマホを購入した時に、ワクワクする一方で、データ移行やアプリの引き継ぎ、旧端末の処分など、やることが多くて大変だと感じていませんか? 特に大切なLINEの履歴や写真データを失うのは絶対に避けたいです。

この記事では、スマホ買い替え時に失敗しないための手順を段階的に解説します。iPhoneやAndroid間でのデータ移行方法から、旧端末の個人情報を完全に消去する方法まで、安心して新しいスマホに乗り換えるためのノウハウをご紹介します。

スマホ買い替えの準備

新しいスマホに買い替える前に、まずは適切なタイミングを見極めて、必要な準備を整えておきましょう。

バッテリー状態をチェック

スマホのバッテリーが劣化してくると、1日持たなくなったり、急に電源が落ちたりします。バッテリーの最大容量が80%を下回ったら買い替えのサインと考えて良いでしょう。

iPhoneなら設定アプリの「バッテリー」→「バッテリーの状態と充電」で確認できますし、Androidなら「設定」→「バッテリー」→「バッテリー使用状況」で詳細を見ることができます。充電の減りが早くなったと感じたら、一度チェックしてみてください。

キャリアの乗り換え

スマホ買い替えのタイミングで、キャリア乗り換えを検討される方も多いです。現在お使いのキャリアの料金プランと他社のプランを比較して、月額料金を抑えられるかチェックしてみましょう。

乗り換え時の注意点として、SIMロック解除が必要な場合があります。2021年10月以降に発売された端末はSIMロックが原則禁止になっていますが、それ以前の端末をお使いの場合は、事前に解除手続きを済ませておくと安心です。

新しいスマホの選び方

新しいスマホを選ぶ際は、普段の使い方に合わせて選ぶのがポイントです。カメラ性能重視なのか、ゲーム性能重視なのかで選ぶべき機種が変わってきます。

写真をたくさん撮る方なら高画素カメラや夜景モードが充実した機種を、動画をよく見る方なら大画面で高解像度のディスプレイを搭載した機種を選ぶと満足度が高くなります。

データ移行の事前準備

新しいスマホが届く前に、現在お使いの端末のデータをしっかりとバックアップしておきましょう。

クラウドサービスを活用したバックアップ

iPhoneならiCloud、AndroidならGoogleドライブを使うのが最も簡単で確実です。Wi-Fi環境でバックアップを取っておけば、新しい端末でも簡単にデータを復元できます。

バックアップには時間がかかることがあるので、夜寝る前に開始すると良いでしょう。写真や動画が多い方は、数時間かかる場合もあります。

重要なアプリの個別バックアップ

LINEや各種ゲームアプリ、電子マネーアプリなどは、個別にバックアップや引き継ぎ設定が必要な場合があります。特にLINEは事前に引き継ぎ設定をしておかないと、トーク履歴が消えてしまう可能性があるので注意が必要です。

ゲームアプリも、運営会社のアカウントと連携させておくことで、進行状況を引き継げることが多いです。大切なデータを失わないよう、事前に各アプリの引き継ぎ方法を確認しておきましょう。

写真データの移行の準備

写真は思い出がたくさん詰まった大切なデータです。GoogleフォトやiCloud写真、Amazon Photosなどのクラウドストレージサービスを使って、写真データを自動で同期しておくと安心です。

容量が心配な方は、有料プランにアップグレードするか、複数のサービスを併用して分散保存しておくのも良い方法です。

iPhone同士でのスマホデータの移行手順

iPhone同士での機種変更なら、Appleの便利な機能を使って簡単にデータ移行ができます。

クイックスタートを使った転送

iOS 12.4以降のiPhoneなら、クイックスタート機能を使って直接データを転送できます。新しいiPhoneの初期設定時に、古いiPhoneを近くに置いておくだけで、ほとんどのデータが自動で移行されるんです。

転送時間は約1時間程度かかりますが、Wi-Fi環境があればケーブル不要で移行できるのでとても便利です。ただし、両方のiPhoneが同じApple IDでサインインしている必要があります。

iTunesからの復元

パソコンをお持ちの方は、iTunesを使ったバックアップ・復元も選択肢の一つです。暗号化バックアップを作成しておけば、各種パスワードやヘルスケアデータも含めて復元できます。

ただし、iTunesでのバックアップは時間がかかることが多いので、時間に余裕があるときに実行することをおすすめします。

iPhone同士での移行時の注意点

iPhone同士の機種変更では、同じApple IDを使い続けることがほとんどですが、家族間で端末を譲り受ける場合などは注意が必要です。古い端末からサインアウトしてから、新しい端末で自分のApple IDでサインインしてください。

App Storeで購入したアプリも、同じApple IDなら新しい端末で再ダウンロードできます。有料アプリを再購入する必要はありませんので安心してください。

Android同士でのスマホデータの移行手順

Android同士の機種変更でも、Googleのサービスを使って効率的にデータを移行できます。

Googleアカウントを使った移行

Androidスマホの基本となるのがGoogleアカウントです。新しい端末で同じGoogleアカウントにログインするだけで、連絡先、カレンダー、Gmailなどの基本データは自動で同期されます。

Google Oneを有効にしておけば、アプリデータやSMSメッセージ、端末設定なども一緒にバックアップされて便利です。

Androidの移行アプリの活用

メーカー独自の移行アプリも多数提供されています。Samsung Smart Switch、HUAWEI Phone Clone、Xperia Transferなど、各メーカーが提供するアプリを使えば、より詳細なデータ移行が可能です。

これらのアプリは、写真や動画、音楽ファイルなども含めて移行してくれるので、新しい端末でもすぐに元の環境で使うことができます。

アプリ引き継ぎの対応

Google Playストアからダウンロードしたアプリは、基本的に新しい端末でも再ダウンロードできます。ただし、ゲームアプリやSNSアプリなどは、アプリ内でアカウント連携や引き継ぎ設定が必要な場合があります。

大切なアプリは一つずつ確認して、データが引き継げるようにしておきましょう。特に課金したアプリやゲームは、引き継ぎに失敗すると大変です。

OS間でのデータ移行(iPhone⇔Android)

iPhoneからAndroid、またはその逆への機種変更は、同じOS間よりも少し手間がかかりますが、専用ツールを使えばスムーズに移行できます。

Move to iOSの使い方

AndroidからiPhoneへ移行する場合は、Appleが提供するMove to iOSアプリが便利です。連絡先、メッセージ履歴、写真、動画などの基本データを一括で移行してくれます。

新しいiPhoneの初期設定時に、Androidとのデータ移行を選択すると、Move to iOSアプリの案内が表示されます。両方の端末を同じWi-Fiに接続して、画面の指示に従って進めるだけです。

Google DriveとiCloudの連携

写真や動画などの大容量データは、一度Googleフォトにアップロードしてから、新しい端末でダウンロードするのが効率的です。Googleフォトは容量制限がありますが、無料で15GBまで利用できます。

連絡先はGoogleアカウント経由で移行できますし、カレンダーもGoogleカレンダーを使っていれば簡単に同期できます。

アプリの再設定が必要なもの

OS間での移行では、一部のアプリは手動で再設定が必要になります。特にLINEは注意が必要で、事前にメールアドレスとパスワードを登録しておかないと、トーク履歴を含めて引き継ぎできません。

銀行アプリや証券アプリ、電子マネーアプリなども、セキュリティの関係で再度認証が必要になることが多いです。移行前に各サービスの引き継ぎ方法を確認しておくことをおすすめします。

LINEの引き継ぎの手順

スマホの買い替えで最も心配なのがLINEの引き継ぎです。正しい手順で進めれば、トーク履歴も含めてしっかり移行できます。

アカウント情報の確認

LINEの引き継ぎを成功させるために、まずはアカウント情報を確認しましょう。メールアドレスとパスワードの登録が最も重要です。

LINEアプリの設定から「アカウント」を選択して、メールアドレスとパスワードが登録されているか確認してください。未登録の場合は、新しいスマホへの移行前に必ず設定しておきましょう。

トーク履歴のバックアップ

大切な思い出が詰まったトーク履歴も、きちんとバックアップしておけば新しいスマホでも見ることができます。iPhoneならiCloud、AndroidならGoogleドライブにバックアップできます。

設定の「トーク」→「トーク履歴のバックアップ・復元」から実行できますが、Wi-Fi環境での作業をおすすめします。容量が大きい場合は時間がかかることもあります。

新端末での復元

新しいスマホでLINEアプリをダウンロードしたら、「ログイン」を選択してメールアドレスとパスワードでサインインします。電話番号認証も必要になるので、SMSが受信できる状態にしておいてください。

ログイン後、トーク履歴の復元画面が表示されるので、事前にバックアップしたデータから復元を実行します。友だちリストやグループ、スタンプなども一緒に復元されます。

電子マネーの移行と金融アプリの再設定

最近はスマホ決済を使う機会が増えているので、電子マネーの移行も重要なポイントです。

主要な電子マネーの引き継ぎ方法

PayPayやLINE Pay、楽天ペイなどの主要な電子マネーアプリは、アカウント情報さえあれば新しい端末でも利用できます。ID・パスワードや連携している電話番号を確認しておきましょう。

Google PayやApple Payに登録したクレジットカード情報は、新しい端末で再度登録が必要になります。カード情報を手元に準備しておくとスムーズです。

銀行アプリとネット証券の再設定

銀行のスマホアプリや証券アプリは、セキュリティの関係で機種変更時に再設定が必要になることがほとんどです。ログインIDやパスワード、口座番号などの情報を事前に整理しておきましょう。

一部の銀行では、機種変更前に引き継ぎ手続きが必要な場合もあります。お使いの銀行のWebサイトで手順を確認してみてください。

ポイントカードアプリの移行

Tポイントや楽天ポイント、dポイントなどのポイントカードアプリも、会員番号とパスワードがあれば新しい端末でログインできます。貯めたポイントを失わないよう、忘れずに移行しておきましょう。

ポイントカードのバーコードを店舗で提示する機会も多いので、よく使うアプリは優先的に設定しておくと便利です。

新しいスマホの初期設定

データ移行が完了したら、新しいスマホを安全で快適に使うための初期設定を行いましょう。

基本的なスマホ初期設定

新しいスマホの電源を入れたら、まずは言語設定、Wi-Fi接続、アカウント設定などの基本設定を進めていきます。指紋認証や顔認証も、この段階で設定しておくと後々便利です。

画面の明るさや文字サイズ、着信音なども、使いやすいように調整しておきましょう。特に文字サイズは、見やすい大きさに設定しておくと目の疲れも軽減できます。

セキュリティ対策の設定

新しいスマホでも、しっかりとしたセキュリティ対策は欠かせません。画面ロックはもちろん、可能であれば二段階認証も有効にしておくことをおすすめします。

怪しいアプリをダウンロードしないよう、公式のApp StoreやGoogle Playストア以外からのインストールは避けるようにしましょう。フィッシング詐欺に注意するのも大切なポイントです。

不要アプリ整理

データ移行の際に、使わなくなったアプリも一緒に移行されることがあります。定期的に不要なアプリの整理を行って、ストレージの容量を確保し、動作を軽快に保ちましょう。

旧端末の初期化

新しいスマホへの移行が完了したら、旧端末の安全な処分準備を始めましょう。

各種アカウントからのサインアウト

端末を初期化する前に、各種サービスからサインアウトしておくことが重要です。Google アカウント、Apple ID、各種SNSアプリ、銀行アプリなどから、手動でサインアウトしておきましょう。

特にiPhoneの場合は、「iPhoneを探す」機能をオフにしておかないと、初期化後も認証が求められることがあります。設定アプリから忘れずに無効化してください。

SIMカードとSDカードの取り外し

初期化作業の前に、SIMカードとSDカード(使用している場合)を取り外しておきます。これらのカードには個人情報が保存されているので、適切に管理することが大切です。

SIMカードは新しいスマホで使う場合もありますし、キャリアに返却する場合もあります。契約時の書類で確認してみてください。

工場出荷時設定への初期化

すべてのアカウントからサインアウトし、カード類を取り外したら、工場出荷時の状態にリセットします。初期化を複数回実行すると、より確実にデータを消去できます。

iPhoneなら「設定」→「一般」→「リセット」→「すべてのコンテンツと設定を消去」、Androidなら「設定」→「システム」→「リセット」→「データの初期化」から実行できます。

安全な処分方法

旧端末の処分方法はいくつかありますが、それぞれのメリット・デメリットを理解して選択しましょう。

キャリアの下取りサービス

ドコモ、au、ソフトバンクなどのキャリアでは、下取りサービスを提供しています。新しいスマホの購入と同時に手続きできるので、手間が少なく便利です。

下取り価格は中古ショップより低めになることが多いですが、安全にデータ消去してもらえる安心感があります。画面割れなどがある場合でも、一定の価格で引き取ってもらえることが多いです。

中古買取店での売却

少しでも高く売りたい場合は、中古買取店やフリマアプリも選択肢の一つです。人気機種や状態の良い端末なら、キャリアの下取りより高い価格で売却できることもあります。

ただし、分割払いが完済されていない端末や、不正利用で制限がかかった端末は、購入者が使えなくなってしまうので注意が必要です。

適切なリサイクル・廃棄方法

動作しない端末や古すぎて買取価格がつかない場合は、適切にリサイクル・廃棄しましょう。自治体の回収ボックスや家電量販店で回収してもらえることが多いです。

スマートフォンにはレアメタルも含まれているので、適切にリサイクルされることで資源の有効活用にもつながります。環境に配慮した処分方法を選択したいです。

よくあるトラブルと解決策

スマホの買い替えでは、予期しないトラブルが発生することもあります。よくある問題と対処法を知っておきましょう。

データ移行が途中で止まってしまう場合

データ移行中にエラーが発生したり、途中で止まってしまうことがあります。多くの場合、Wi-Fi接続の不安定さが原因です。

安定したWi-Fi環境で再試行するか、有線接続(Lightning-USBケーブルなど)を使用すると改善することが多いです。また、移行するデータ量を減らして、段階的に移行するのも有効な方法です。

アプリが正常に動作しない場合

移行後にアプリが起動しなかったり、正常に動作しない場合は、一度アンインストールして再インストールしてみてください。アプリのバージョンが古い可能性もあるので、最新版に更新することも大切です。

それでも解決しない場合は、アプリの開発元に問い合わせるか、公式サポートサイトで対処法を確認してみましょう。

電話帳の重複や文字化けの対処

連絡先の移行で重複した連絡先ができてしまったり、名前が文字化けしてしまうことがあります。連絡先アプリの統合機能を使って重複を解消できます。

文字化けの場合は、元のデータの文字コードに問題がある可能性があります。vCard形式でエクスポート・インポートし直すと改善することが多いです。

まとめ

スマホの買い替えは大きなイベントですが、適切な手順を踏めば安全かつスムーズに新しいスマホライフを始められます。データ移行から旧端末の処分まで、各段階で重要なポイントを押さえることで、大切な思い出や情報を失うリスクを最小限に抑えられるでしょう。

特にLINEや写真、連絡先などの重要なデータについては、事前の準備と正しい手順での移行が欠かせません。また、旧端末の個人情報削除と適切な処分も、安心して買い替えを完了するために必要な作業です。新しいスマホで快適なデジタルライフを楽しんでください。

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