プロ並みの編集ができる!<br>無料で使えるWindows 11対応の画像編集ソフト6選

画像編集ソフトというと、Adobe Photoshopのような高額な有料ソフトを思い浮かべる方も多いでしょう。でも実は、無料でも驚くほど高性能な画像編集ソフトがたくさんあるんです。この記事では、Windows11でもしっかり動作する、無料なのにプロ並みの編集ができる画像編集ソフト6選をご紹介します。

写真の色調整、切り抜き、合成はもちろん、SNS投稿用の画像作成やデザイン制作まで、目的別におすすめのソフトと基本的な選び方のポイントをまとめました。これから画像編集を始めたい初心者の方から、すでに別のソフトを使っているけど乗り換えを検討している方まで参考になる内容です。

無料画像編集ソフトを選ぶポイント

まずは、無料の画像編集ソフトを選ぶときに注目すべきポイントを見ていきましょう。実はただ「無料」というだけでなく、いくつか確認しておくべき重要な点があります。

完全無料と一部機能制限

無料と言っても、完全無料のものと、基本機能は無料だけど一部の機能が有料というものがあります。「フリーミアム」と呼ばれる後者のタイプでは、水印が付いたり、高度な機能が使えなかったりする制限があることも。

ソフトをフリーミアムで私用する場合は、実際の用途に必要な機能が無料プランでカバーされているかをチェックすることが大切です。単純な編集だけなら多くの無料ソフトで十分ですが、高度なレタッチや特殊効果を多用する場合は、機能制限の内容を確認しておくといいでしょう。

日本語対応と使いやすさ

海外製のソフトでは、インターフェースが英語のみというケースも少なくありません。日本語対応しているかどうかは、特に初心者の方にとっては重要なポイントです。

また、メニューの配置や操作性の分かりやすさも選ぶ際の大きなポイントになります。直感的に操作できるUIデザインのソフトなら、効率よく作業が進められます。見た目が複雑で専門的なツールがたくさん並んでいるものは、慣れるまで時間がかかることもあるので注意しましょう。

インストール型とブラウザ型

画像編集ソフトには、パソコンにインストールして使うタイプと、Webブラウザ上で動作するオンラインタイプの2種類があります。それぞれに長所と短所があるので、自分のスタイルに合わせて選ぶといいでしょう。

インストール型は処理速度が速く、インターネット接続がなくても使えるメリットがあります。一方、ブラウザ型はインストール不要で手軽に使えて、複数のデバイスから同じ環境で編集できる便利さがあります。普段使うパソコンが決まっているなら前者、いろんな端末・場所で編集作業をするなら後者が向いているかもしれません。

Windows11対応の無料画像編集ソフト6選

それでは早速、Windows11でしっかり動作する、おすすめの無料画像編集ソフトを6つご紹介します。どれも無料とは思えないほど高機能で、用途に応じて使い分けることができますよ。

1. GIMP

GIMPは、オープンソースの画像編集ソフトで、Photoshopに匹敵する機能を備えた完全無料のソフトウェアです。レイヤー機能、様々なフィルター効果、高度な色調整など、プロレベルの編集機能が揃っています。

プラグインによる機能拡張が自由にできる点も大きな魅力です。自分好みの機能を追加して、オリジナルの編集環境を作り上げることができます。写真のレタッチからイラスト制作まで、幅広い作業に対応できるオールラウンダーといえるでしょう。

ただし、インターフェースがやや複雑で、初心者には少し敷居が高いと感じることもあります。日本語対応していますが、メニューの配置などがPhotoshopなどの一般的な画像編集ソフトとは異なる部分があるので、慣れるまでに少し時間がかかるかもしれません。

2. PhotoScape X

PhotoScape Xは、直感的な操作性が魅力の画像編集ソフトです。基本的な画像編集機能はもちろん、複数の写真を並べて一枚の画像にするコラージュ機能や、GIF動画の作成機能なども備えています。

特に豊富なフィルターやエフェクトが手軽に適用できる点は、SNS投稿用の画像作りをしたい方におすすめです。操作画面も分かりやすく配置されているので、初心者でも迷わず使いこなせるでしょう。

無料版でも十分な機能を備えていますが、一部の高度な機能はプロ版(有料)限定となっています。ただ、基本的な編集作業なら無料版で十分こなせます。完全な日本語対応で、インストール型なので安定した動作が期待できます。

3. Pixlr

Pixlrは、ブラウザ上で動作するオンライン画像編集ツールです。インストール不要ですぐに使える手軽さが魅力で、基本的な編集機能から、AIを活用した背景除去や自動補正などの高度な機能まで備えています。

スマートフォンアプリ版も提供されているので、複数デバイス間で連携して作業できる便利さもあります。クラウドストレージとの連携もスムーズで、外出先でもさくっと画像編集ができますよ。

無料プランでも多くの機能が使えますが、一部の高度な機能や高解像度での編集には有料プランへのアップグレードが必要です。また、ネット接続環境が必要なため、オフラインでは使用できない点も覚えておきましょう。日本語対応しており、直感的なインターフェースで操作しやすいです。

4. Paint.NET

Paint.NETは、Windowsの標準ペイントソフトを強化したような感覚で使える画像編集ソフトです。シンプルな見た目ながら、レイヤー機能や様々な効果を適用できるエフェクト機能など、基本的な編集作業に必要な機能が一通り揃っています。

軽量で動作が速いため、スペックが高くないパソコンでも快適に使える点が大きなメリットです。また、プラグインによる機能拡張も可能で、必要な機能を追加していくことで自分に最適化した環境が作れます。

GIMPほど高度な機能はありませんが、その分学習コストが低く、すぐに使いこなせるようになります。完全無料でインストール型、日本語対応もしているので、初心者の方におすすめのソフトです。特に、簡単な画像の切り抜きや色調整、テキスト追加などの基本操作を手軽に行いたい方に向いています。

5. Canva

Canvaは、デザイン作成に特化したオンラインツールです。プロ並みのデザインが誰でも簡単に作れるよう、豊富なテンプレートやデザイン素材が用意されています。SNS投稿、プレゼン資料、チラシなど、様々な用途に合わせたテンプレートから選んで、テキストや画像を差し替えるだけで見栄えの良い素材が完成します。

プロが作ったデザインテンプレートを活用できるため、デザインの自信がない方でも、質の高い作品を作れるのが最大の魅力です。また、チームでの共同作業機能も充実しているため、複数人でのデザイン制作にも適しています。

基本的な機能は無料で使えますが、プレミアムテンプレートやより多くの素材を使うには有料プランへのアップグレードが必要です。ただ、無料プランでも十分実用的なレベルのデザインが作成可能です。日本語対応しており、ブラウザベースなのでインストール不要で使い始められます。

6. Krita

Kritaは、デジタルペインティングやイラスト制作に特化したオープンソースの画像編集ソフトです。豊富なブラシセットやカラーパレット、ペンタブレットとの優れた互換性など、イラストレーターやデジタルアーティスト向けの機能が充実しています。

絵を描くための専用機能が豊富に揃っている点が最大の特徴です。ブラシエンジンのカスタマイズ性が高く、自分好みの描き味を実現できます。また、アニメーション機能も備えており、簡単なアニメーション制作も可能です。

完全無料でインストール型、日本語対応もしているため、デジタルイラスト初心者から上級者まで幅広く利用されています。写真編集よりもイラスト制作や絵画表現に向いているソフトなので、クリエイティブな表現をしたい方におすすめです。

用途別におすすめの無料画像編集ソフト

ここからは、具体的な用途別に、どの画像編集ソフトを選ぶとよいのかをご紹介します。自分の編集目的に合ったソフトを選ぶことで、より効率的に作業を進められますよ。

写真の補正や加工をしたい場合

写真の色調整や明るさの補正、不要な部分の切り抜きなど、基本的な写真編集をメインに行いたい場合は、PhotoScape XやPixlrがおすすめです。

操作の簡単さと即効性を重視するなら、この2つが特に優れています。どちらも直感的なインターフェースで、ワンクリックでの自動補正機能も充実しているため、手軽に写真の見栄えを良くすることができます。

より細かな調整や高度な編集作業まで行いたい場合は、GIMPが適しています。学習コストはやや高めですが、プロ並みの編集機能を駆使して、細部までこだわった写真加工が可能です。

SNS投稿用の画像を作りたい場合

InstagramやTwitterなどのSNS投稿用の画像を作成したい場合は、Canvaが圧倒的におすすめです。SNSの各プラットフォームに最適化されたサイズのテンプレートが豊富に用意されているため、見栄えの良い投稿画像が簡単に作れます。

テキスト入れやフィルター効果、装飾素材の追加が直感的に行えるため、デザインの知識がなくても、魅力的な作品を作成できるのが魅力です。

また、PhotoScape XやPixlrも、豊富なフィルターエフェクトやテキスト機能があるので、写真にちょっとした加工を施してSNSに投稿したい場合に便利です。特にPixlrはモバイルアプリとの連携も良好なので、スマホとPCを行き来しながら作業する方におすすめです。

イラストや線画を描きたい場合

デジタルイラストの制作や線画を描きたい場合は、Kritaが最適です。プロのイラストレーターも使用する高機能なブラシエンジンと、ペンタブレットとの優れた互換性で、自然な描き味を実現できます。

絵を描くための専用機能が充実しているため、デジタルペイントを本格的に始めたい方に特におすすめです。レイヤー機能も充実しているので、複雑な構成のイラストも管理しやすいでしょう。

また、GIMPもブラシ機能やレイヤー機能が充実しているので、イラスト制作に活用できます。特に写真とイラストを組み合わせた作品を作りたい場合は、GIMPの方が多機能で便利かもしれません。

高度な合成や特殊効果を適用したい場合

複数の画像を組み合わせた合成作品や、特殊効果を駆使した編集をしたい場合は、GIMPが最も高機能で適しています。Photoshopに匹敵するレベルのレイヤー機能や選択ツール、マスク機能を駆使して、複雑な合成作業が可能です。

プラグインによる機能拡張で、さらに高度な効果も実現できるのがGIMPの強みです。時間をかけて操作を覚える必要はありますが、その分できることの幅は非常に広いです。

少し簡易的な合成であれば、Pixlrも使いやすいでしょう。特にAI機能を使った背景除去や合成がスムーズに行えるため、手軽に合成画像を作りたい場合におすすめです。

無料画像編集ソフトの機能比較表

各ソフトの特徴や機能を比較した表をご用意しました。自分の目的に合ったソフトを選ぶ際の参考にしてください。

ソフト名 タイプ 日本語対応 主な特徴 おすすめ用途
GIMP インストール型 高機能、プラグイン対応、Photoshopに近い機能性 高度な写真編集、合成作業、レタッチ
PhotoScape X インストール型 直感的な操作性、豊富なフィルター、コラージュ機能 基本的な写真編集、SNS投稿用画像作成
Pixlr ブラウザ型 AI機能、モバイル連携、クラウド保存 簡易的な写真編集、どこでも編集したい方
Paint.NET インストール型 軽量、シンプルな操作性、基本機能が充実 基本的な画像編集、低スペックPCでの使用
Canva ブラウザ型 豊富なテンプレート、素材ライブラリ、共同作業機能 SNS投稿、プレゼン資料、デザイン制作
Krita インストール型 高品質ブラシエンジン、ペンタブレット対応、アニメーション機能 デジタルイラスト、ペイント、アニメーション

無料画像編集ソフトを使う際の注意点

無料で使える画像編集ソフトは非常に便利ですが、いくつか注意しておくべきポイントもあります。安全に、そして効果的に利用するためのチェックポイントを見ていきましょう。

安全なダウンロードサイトの確認

インストール型のソフトをダウンロードする際は、必ず公式サイトや信頼できるサイトからダウンロードするようにしましょう。非公式サイトからダウンロードすると、マルウェアやウイルスが含まれている可能性があります。

ダウンロードリンクのURLが公式ドメインかどうかを必ず確認することが重要です。また、ダウンロード時に不審なプログラムがバンドルされていないかもチェックしましょう。インストール画面で余計なソフトウェアのチェックボックスが自動的にオンになっていることがあるので注意が必要です。

商用利用の可否

無料ソフトだからといって、すべてのケースで自由に使えるわけではありません。特に商用利用(ビジネスでの使用や収益を得る目的での使用)については、ソフトごとにルールが異なります。

商用利用する場合は、各ソフトのライセンス条項を必ず確認するようにしましょう。例えば、GIMPやKritaはオープンソースで商用利用も基本的に自由ですが、Canvaの無料版で使える素材には商用利用に制限があるものも含まれています。

定期的なアップデートの確認

無料ソフトを長期間安全に使うためには、定期的なアップデートが行われているかどうかも重要なポイントです。セキュリティの脆弱性が修正されず、長期間アップデートがないソフトは、安全面で懸念があるかもしれません。

開発が活発に続いているソフトを選ぶと安心です。公式サイトやSNSで最新情報が定期的に発信されているかチェックしておくと良いでしょう。また、Windows11のアップデートに対応しているかどうかも、長く使い続けるためには重要なポイントです。

無料と有料の画像編集ソフトの違い

最後に、無料の画像編集ソフトと有料のプロ向けソフトとの違いについて、簡単に解説します。無料ソフトでも十分な場合と、有料ソフトの方が適している場合の見極め方を知っておくと役立ちますよ。

機能面での違い

一般的に、有料ソフトは無料ソフトよりも機能が豊富で、より高度な編集が可能です。特に商業印刷に対応したCMYK編集、32ビットカラー対応、高精度なカラーマネジメントなどは、有料ソフトの方が充実している傾向があります。

専門的な用途や業務用途では有料ソフトのほうが向いている場合が多いです。例えば、出版物用の高品質画像編集や、複雑なデザイン制作を頻繁に行う場合は、有料ソフトの方が効率的かもしれません。

ただし、GIMPのような高機能な無料ソフトでも、基本的な編集作業から中級レベルの加工まで十分にこなせます。趣味や個人利用、一般的なブログ投稿用の画像編集であれば、無料ソフトで十分という方も多いでしょう。

サポート体制の違い

有料ソフトの大きなメリットの一つに、公式サポートがあります。操作方法が分からない時や問題が発生した時に、専門のサポートチームに問い合わせができるのは心強いポイントです。

安定したサポート体制を求める場合は有料ソフトの方が安心できます。また、有料ソフトには公式のチュートリアルや解説書が充実していることが多く、学習リソースが豊富なのも魅力です。

一方、無料ソフトは公式サポートが限られていたり、ユーザー間のサポートに頼ることになったりする場合が多いです。ただ、人気の無料ソフトであれば、ユーザーコミュニティが活発で、ネット上に多くの解説記事や使い方動画が見つかることも多いので、自分で調べながら使うことに抵抗がなければ問題ないでしょう。

まとめ

この記事では、Windows11で使える無料の画像編集ソフト6選をご紹介しました。GIMPのような高機能なオールラウンダーから、Canvaのようなデザイン特化型まで、様々なタイプのソフトがあることがお分かりいただけたと思います。

無料とは言え、これらのソフトはそれぞれに優れた機能を持っており、用途に合わせて選べば十分プロ並みの編集が可能です。自分に合ったソフトを見つけて、まずは気軽に使ってみてくださいね。

画像編集の世界は奥が深く、使いこなすほどに新しい表現が可能になります。この記事がきっかけで、無料ソフトを活用した画像編集の楽しさを知っていただければ幸いです。まずは気になるソフトを1つ試してみて、少しずつスキルを磨いていきましょう。

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